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【取材報告】明治27年創業 松中醬油本店を訪ねました

更新日:2017.02.28

発言者:チームジモイチ

日本料理には欠かせない醬油。
全国的に有名な醬油から、地元にしか流通していない地域限定の醬油まで、さまざまな醬油があります。

かつて全国で6000のお醬油屋さんがあったと言われていますが、
食生活の変化とともに醬油の消費が少なくなり、現在では1300へと減少しています。
そんな中、北九州市内には明治や大正時代に創業した13のお醬油屋さんが残っています。

地域の食文化を支えるお醬油屋さんの一つ、今でも醬油蔵を持ち天然醸造を行っている、
明治27年創業の「松中醬油本店」を訪ね、松中さんから醬油のお話を伺いました。


室で作られる醬油のもととなる麹

「今では数少ない昔ながらの醬油製法を守り続けています」と語る松中さん。
醬油は、蒸した大豆と炒った小麦で麹を作り、その麹と塩水で仕込んだ「もろみ」を熟成させ、
その「もろみ」を搾り、最後に甘み等を添加、瓶詰めするという工程で作られます。

最近では技術の発展により、半年で熟成させることも可能ですが、
ここでは約2年かけて昔ながらの天然醸造を行っているとのことでした。
取材した当日は、小麦を炒る作業、麹をつくる作業を行っていました。


松中醬油の熟成させているもろみ

1年前に仕込んだ「もろみ」です。
「もろみ」は仕込み棒を使って攪拌させ、麹菌や酵母、乳酸菌の働きで更に熟成させることで、
醬油特有の香りや味が深まっていくとのことです。

「もろみ」を搾ったものを「生揚げ(きあげ)」といい、生醤油が出来上がります。
最後に生揚げの味を調整して、九州の甘い醬油になります。


松中醬油に残る大きな木樽

生揚げの味を調整する、直径2メートルほどの大きな木樽です。
「これは自分が子どもの頃には既にあった木樽で、今でも現役で使っています。
当社では昔ながらの道具を使い、伝統的な醬油づくりと味を守り続けています。」と、
松中さんから醬油づくりにかける思いを伺うことができました。

「松中醬油本店」
住所:北九州市小倉南区中曽根東1丁目6-1
電話:093-471-7010
営業時間:8時~17時
http://www.matsunaka.co.jp/

それ以外の福岡県内のお醬油屋さん
福岡県醤油工業協同組合のHPをご覧ください。
http://fukuoka-as.jp/

取材日 平成28年2月17日

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